膵外分泌機能不全とは
膵外分泌機能不全は、すい臓の機能が障害され、食べ物、とくに脂肪やたんぱく質、炭水化物を消化するために必要な膵消化酵素が欠乏して起こる病気です。
膵外分泌機能不全になると、からだに必要な栄養素を食べ物から吸収できなくなって栄養不足になり体重が減少します。
すい臓の外分泌機能とは
すい臓の外分泌機能は、食べ物を分解し、栄養素を体内に吸収する膵消化酵素をつくる重要な役割を担っています。
すい臓で作られる主な消化酵素
- アミラーゼ:ご飯やパン、麺類に多く含まれる炭水化物を分解。
- プロテアーゼ:肉や魚、大豆などに多く含まれるたんぱく質を分解。:プロテアーゼは、 たんぱく質やペプチド中のペプチド結合を加水分解する酵素の総称。トリプシン、キモトリプシンなどがあります。
- リパーゼ:肉の脂身や植物油、バターなどに多く含まれる脂質を分解。
1)日本消化器病学会編: 慢性膵炎診療ガイドライン2021, 改訂第3版, p9, 南江堂, 2021.
2)日本消化器病学会編: 患者さんと家族のための慢性膵炎ガイドブック, pp4-5, 南江堂, 2010.
3)中村光男編: 膵外分泌不全診療マニュアル, pp31-32, 診断と治療社, 2017.